こども向けに。消費税率の推移

2021.6.28 今週末に小学6年生の租税教室の講師に行きます~!小学校の皆さん、よろしくね~。

さて、こどもの質問に備えて、心臓マッサージの代わりに少し予習しておきます。

消費税率の推移を予習!忘れちゃうんだよ~。

消費税は、昭和25年頃から話題になっていました。当時は「消費税」という名前ではないけど、「広く税負担する税があった方がいい」という議論がありました。

実際に消費税が導入されるのは40年近くもかかったよ!

平成元年4月(1989年)消費税率3%

消費税は3%で始まります。世間は大騒ぎよ~。選挙では自民党が負けるなど、消費税はいつも政治・選挙で話題になります。

平成9年4月(1997年)消費税率5%へ

消費税率は5%になります。内訳は国税4%、地方税1%です。国税の25%を地方消費税、でした。

平成26年4月(2014年)消費税率8%へ

消費税率は8%になりました。内訳は国税6.3%、地方税1.7%です。地方税の比率がアップしました。なんでか不明です。(国税の約27%に。端数を寄せたのかな)

8%、という中途半端な数字なのは、「一気に10%にすると選挙で負けるから」みたいな理由で、間をとって8%、という議論だったような・・・・。しょうもな~。

(消費税率5%以後は、社会保障への使途限定とのことです)

令和元年10月(2019年)消費税率10%へ

2015年10月に予定されていた増税は大人の都合などあり延期になり、

2019年10月に消費税率は10%になりました。内訳は国税7.8%、地方税2.2%です。(国税の約28%が地方消費税)

あわせて、軽減税率が導入され、食料品と一部の新聞は軽減税率8%になりました。実は、据え置きじゃないんだよ~。軽減税率8%の内訳は6.24%と1.76%で、国と地方の比率が異なるのですよ~。なんでかというと、一旦すべて10%に上がって、8%に軽減したからなんだよ、これトリビア★

地方消費税の清算基準

地方消費税は、一旦「地方消費税」のお財布に入り、その後、都道府県ごとに分けます。人口比と小売り・サービス比率で分けるのだそうです。

めでたく、「地方消費税」のお金を神奈川県がゲットした後、50%を市町村に(人口比で)割り振る、という流れになっているそうです。

数字を分かりやすくしてしまうと、

10,000円の消費税10%の消費税は1000円です。

1000円の消費税の内、780円は国税です。

1000円の消費税の内、220円は地方消費税です。220円の地方消費税は、だいたい110円は神奈川県、110円は川崎市がゲットするのかな~と思ってくれればいいかな。

消費税っておもしろいよね。

一般消費税がなかった昭和25年より前は、今でいう固定資産税(当時は地租という)がメインでした。その後、所得税が固定資産税を追い越し、固定資産税は明治3年(1873年)に地方税になりました。今、消費税は所得税を追い越しました。さて、これからは、どんな税負担がいいのでしょう。

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平和や安全は、自ら努力して維持継続するものです。どのくらいの税負担がケンカがなく公平なのか、頑張って考えることが大切ですよ~♪

わたしのような大人は、自分の税負担「だけ」減らそうとするけど、キミたちは「みんながいいと思える税負担」を考える人になってね。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。