13日の金曜日にナニソレ税制を考える

2023.1.14 昨日は、13日の金曜日でした~。

・ジェイソン?ナニソレ?

昭和終盤(1980)~平成中盤にかけて、13日の金曜日と言えばジェイソンという怪物が出てくるアメリカ恐怖映画がテレビで放送されたものです。

大学生の男女グループが地方の山荘で夏休みを過ごすが、ジェイソンというチェーンソーを持った怪物が襲ってくる、という映画です。

若い人は知らないみたいです・・・・。

そして今回の13日の金曜日は、テレビ放送されなかったみたいで。時代は変わるわねぇ~。「ジェイソンかっ」という軽いトークも「は?なんスか、それ?」と言われる時代になりました。

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ところで、税制にも時代の流行りがありまして。「なにそれ!そんな税制があったとはね」があります。

今は当たり前と思っている税制も、今の子供が大人になる頃には「なにそれ!」と言われるようになるのでしょうねぇ~。

・ナニソレ ふるさと納税

ナニソレ税制、ふるさと納税。オマケ欲しさに無縁の自治体に住民税を前払いして、住所地の自治体の税収を減らすシステムです。地方独自の稼ぐ力を応援するために国が創設した税制ですが、税負担が多い人ほど恩恵があるシステム。たくさんのふるさと納税を集めた自治体と、そうではない自治体との格差も生まれるのでしょうか。なにそれ~。

一度うまれた既得権益を失わせるには、相当のエネルギーを要しますので、簡単には無くせないよね。

・ナニソレ 消費税の免税事業者

ナニソレ税制、消費税の免税制度。消費税という新税(平成1年)を始める際に、中小事業者を救済する目的で一定の売上規模以下の事業者に対し消費税を免除するシステムです。

インボイス制度が浸透すると、免税事業者自体が珍しいという時代が来るのかもね。若い人に「え~!1000万円判定いちいちしてたんですか?しかも2年前の課税売上?え?特定期間?そんな手間暇かけてなんとも思わなかったんですか。免税事業者って法律セーフだったですか?」とか言われそう・・・・。(法律セーフです)

令和5年10月から始まるインボイス制度、5年も前から決まっていたのに土壇場になって文句を言う人々。既に消費税率は原則10%として負担していると思っている消費者置き去りになっています。

消費税は消費者が負担しておらず、事業者が負担しているのだという論調もあり、それは消費税法28条の課税標準の話でしょ、元来の「広く国民みんなが負担する税を作りたい」のスピリッツ無視してませんか、と私は思います。なにそれ~。

消費税が売上税と言うのは、簡易課税制度だけ見ればそう見えるかもしれないけど、違うと思いますよ~。

免税制度を無くせばいいのに、「数万円の国内課税売上があるだけでも消費税申告するのは大変だから、免税制度は存置したい」らしいです。じゃあ免税の線引きを下げれば?

・ナニソレ 相続時精算課税

ナニソレ税制、相続時精算課税制度。お年寄りのお金を子に贈与させ、贈与税負担を軽減して相続税申告の際に加算させるシステム。そもそも、贈与税は相続税の補完でして、相続税の節税に使われないように存在するのが贈与税なのに、相続発生時に相続財産に加算できちゃうシステム。

令和5年度税制改正で、さらに基礎控除も増やす予定らしく、やりたいことは分かるけど全体のバランス無視ね。

もうさ、贈与税・相続税は廃止して、所得税に戻せばいいのにね。(所得税は贈与税・相続税がかかる財産は非課税になっています)

所得税法9条

十七 相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するもの(相続税法(昭和二十五年法律第七十三号)の規定により相続、遺贈又は個人からの贈与により取得したものとみなされるものを含む。)

・ナニソレ 個人事業税

働き方の不公平。フリーランス・自営業なら、290万円超の利益が出ると超過部分に個人事業税が課税!給与所得なら追加課税なし。

なにそれ!昭和時代、営業税というものがありその継続なんだそうです。自宅で開業している人もいるんだから、290万円超で追加税負担させるなら担税力の観点から所得の種類で差別しないで全員に税負担させるべきよ!

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・税理士古豪の会

税理士古豪の会でも作って、過去の武勇伝とか聞いたら面白そうだけど話が長そうね。税理士さんて基本的に人の話を聞かない人種ですからね。。。少人数ならいけるかな?

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。