タックスミックス負担率26%~33%

消費税は水平的公平(等しい担税力に対しては等しい課税)があるらしい。逆進性があるから、消費税は公平ではない。

けど、タックスミックスを考えるとだいたい公平だった件。

・平均収入60万円!?

総務省の家計調査。平成29年7月の指標を見た。2人以上世帯。→http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_mr.pdf

7月の平均消費額は28万円(住宅費は除く)。・・・世間様はそんなにお金を使ってるの!?平均収入約60万円/月 だって。ダメだこりゃ。そんなのデータじゃないよ。毎月60万円も貰ってる人が平均な訳ないじゃん!と、プア層代表の私が否定する。

食料7万円の消費支出が平均?そんなわけないじゃん。

・年収160万円と年収1000万円の消費比較

総務省の家計調査。平成29年4月~6月の指標。総世帯を見たよ。上から3つめ「年間収入五分位・十分位階級別 」のエクセルシートをポチリと。→http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001188546

収入別に5つのランク・10つのランクに分けて、食料品にいくら使った、外食にいくら使った、と分かるようになっている。

年間収入が166万円が第1レベル、年間収入が1,058万円が第5レベル。こちらでデータを見てみよう。

消費の総合計は、130,000円と390,000円。エンゲル係数は28%と22%。

食料品は36,500円と85,000円。うち、外食は4,300円と19,000円。

光熱費は12,500円と22,500円。

たばこ代が1,198円と1,091円で、低所得者の方が多い。食事代は抑えても、たばこはやめないということね。

お酒は1,600円と3,800円。

教育は470円と28,000円。これは、低所得者層には子供がいない世帯が多く含まれているのか、タダ教育のみでなんとかしているという数字なんだろうか。

こづかい(使途不明)が378円と13,650円。邪推しましょう。

交際費は11,000円と26,000円。内訳、食事が3,000円と6,300円、贈与金が5,400円と10,000円。仕送りが1,100円と17,600円。

慶事法事のお祝い・香典で低所得者が家計費のしのぎを削るよね。あるよね~。でも参加したいんだよ。困ったことに。

なお、10のレベルに区分けした場合には124万円が第1レベル、1,303万円が第10レベルに区分けされてるよ。

・エンゲル係数は意味ない

エンゲル係数は、低所得者が28%・高所得者が22%。

この数字、意味ないよね。

エンゲル係数とは、消費総額のうち飲食費を占める割合をいうんだって。低所得者第1レベルの場合、年収が160万円で支出が156万円だよね。貯金が4万円?家賃はどうしてるんだ??

年収の多くを使ってしまう人と、貯金ができる収入がある人の消費総額とを比べても意味ないよね~。

・修正エンゲル収入比較係数。

年収160万円の人がつかう飲食費は36,500円×12ヵ月=438,000円。(収入比28%)

年収1,000万円の人が使う飲食費は85,000円×12ヵ月=1,020,000円。(収入比10%)

広く公平に負担を求めることができ、歳入も安定するから導入された消費税は、本当に「公平な負担」なのか。

消費税だけ見てみると、全然公平じゃない。最低限の飲食費だけで、これだけ負担率が違うんだよ。

だけど、所得税と社会保険は累進課税だから、トータルの負担率を考えたいよね。

・税と社会保障の負担率。26%と31%

給与所得者を前提に考えてみるよ。

年収160万円の人は、社会保険料の自己負担240,000円(健康保険7,759円+厚生年金12,261円の12カ月分。H29.8.30神奈川)。所得税16,800円。住民税43,000円。消費税115,555円(130,000円×12ヵ月から算出)。

合計で年収160万円の場合、税と社会保障の負担額が415,000円。収入に占める割合26%。

年収1000万円の人は、社会保険料の自己負担1,358,424円(健康保険56,472円+厚生年金56,730円)。所得税(7,800,000円-社保-基礎)801,100円。住民税616,100円。消費税(390,000円×12ヵ月から算出)346,666円。

合計で年収1000万円の場合、税と社会保障の負担額が3,122,300円。収入に占める割合31%。

・貯金額の差は??

・・・低所得者代表の私ですが、「私は消費税負担率がお金持ちより高い!なんなの!」という理論が成り立たなくなってしまって窮しております。

所得税・住民税・社会保険料を考えると、税率がさほど乖離しないのね。そうか・・・。単なる富裕者層に対する嫉妬だったのね。私が間違っていた。

しかし、貯金は?貯金が増えないけど!むしろ減ってるんですけど涙

年収160万円の人の毎年の可能貯蓄額は4万円。

年収1000万円の人の毎年の可能貯蓄額は254万円。

貯金額は、年収比較すると30年間で120万円と7,620万円になる。(理論値はネ)

そこで相続税が課税される訳よ!7620万円-3,600万円(基礎控除)=4,020万円が相続財産となり604万円の相続税が課税!

・30年間の累計だとどうなる?

ところで、上記の数字を30年間の累計で見てみるよ。

年収160万円×30年=4,800万円の収入。切ないな。税と社保負担が1,245万円。(負担率26%)

年収1,000万円×30年=30,000万円の収入。税と社保負担が自分の相続税合わせて9,970万円。(負担率33%)

・・・知らない方がよかった事実。

・結論:タックスミックス負担率26%~33%

理論値では年収160万円でも1000万円でも負担率は30%前後で推移している。消費税が増税になれば、低所得者の負担率は上がるよね。それがいいのかはともかく。

タックスミックスを考えたら、意外と公平だった。

やっぱり、よく考えられているんだねぇ。

・軽減税率のロス

年収1000万円の人の食料品代は66,000円×12ヵ月=792,000円。(外食費は除外している)

792,000円の税抜価格から軽減税率2%分を考えると、年間で14,666円が徴収損ねた金額になるね。

年収160万円の人の食料品代は32,200円×12ヵ月=386,400円。(外食費は除外している)

386,400円の税抜価格から軽減税率2%分を考えると、年間で7,155円が増税を免れた

軽減税率導入なしとすると、年収160万円の人は、毎月の飲み会3500円を2回我慢しないといけない。

そもそも、税は徴税コストを無視して公平性を重要視するよ。軽減税率は低所得者対策になっている。(しつこい)

・おわりに

年収160万円と、年収3000万円とで比較すると、もっと違う数字が出てくるかもね。今回は消費税メインのタックスミックスだったけど、所得別のタックスミックスも考えてみたい。

消費税10%になれば、低所得者の負担が増えるからタックスミックス負担率も変化するよね。うむむ。おもしろいぞ。

上記の数字は家計調査が再掲される前の数字を使っているので、実際に数字を使う場合には毎回確認しよう!

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。

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