税制調査会 第21回 @各委員の意見

31.1.31 政府税制調査会2018年度、第21回。委員の意見をざっくりまとめ~。実際の発言書き起こしではありません。意訳や省略しています。

内閣府HP 税制改正調査会 → https://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/zeicho/2018/30zen21kai.html

平成31年税制改正大綱の報告会PDF → https://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/zeicho/2018/30zen21kai1

1、委員の税制改正大綱への意見

★梅澤委員

研究開発費について、税制改正は中立公平性が優先されるため経済活性化のために作用しない(的なこと、マイクを止めちゃっていて)。長期的には税収がアップしない。

中小企業が優遇されすぎている。生産性革命のためには新陳代謝・産業の統合が必要。中小企業を優遇すると生産性向上に逆行する。

(おのでら:経済活性の専門家という立場なのでこのようなご意見は当然なのであるが。税制の専門家ではない視点からの貴重なご意見ですが、税という本質から離れている。効率化と公平な税制とは乖離して当然であり、優先すべきは公平性。)

★高田委員

2025年問題で団塊の世代が後期高齢者になる。消費税を着実に上げるべきだ。

経済再生のインセンティブが大事。

高齢化の中での資産シフトが大事。老後の資産形成が大事。金融庁でも私は議論している。

人生100年時代で分かりやすくトータルで分かるシステムが大事。政府として一体化したもの大事

(おのでら:政府寄りの意見だなぁ。高齢者の年金を子供から年寄りまで収入に無関係に徴収しようという視点で語られている。世の中には貧困層という存在があるって知らないのかしら)

★林委員

法人事業税から分離させて国税にするシステムになることを理解した。国税が損金算入するのが違和感がある。応益原則だから・・・。

税としての理屈付けを聞きたい。

役人:国税でも損金算入する。事業者の方々に負担を増さないためには地方特別法人税と同様に国税に代わっても損金算入が必要と考えている

(おのでら:林先生ナイス!会ったことないけど。)

★ドイ委員

消費税10%引き上げが大事な話だ。8%から消費税アップする際に景気が悪いから、と先延ばしされていた。平成27年に景気判断条項が廃止されたと考えている。

役人ウエマツさん:平成25年10月1日に閣議決定のことだと思うが、景気条項判断で消費税増税が延期された。平成27年に景気判断条項が廃止されたのはその通り。BSの番組で官房長官が答えている。「リーマンショックみたいなことがなければ引き上げる。予算の中に消費税対策があるのであるから、成立させることが大事。色んなことがあっても政府として頑張る」

(おのでら:あらかじめ質問を出しておいたんだな~。10%に増税しろといいたい質問だったのかしら。それにしても、当時の官房長官が「予算に消費税対策があるから成立させる」って?結論ありきなんだね。国民感情は無関係なんだね。)

★佐藤委員

移転価格税制の評価困難の事後調整について。課税当局ではなく納税者が証明するという珍しいシステムだが、この税制に限ってなのか?APA

あらかじめ課税当局と話して決めているのに、どこまで価格調整措置を行うのか。

林委員と同様で特別法人事業税。入口が応益課税で出口が格差是正ということに違和感がある。偏在是正ではないんだ、と言いたいんだろうが、事業形態が多様化しているから大都市に集まりやすいシステム

価値創造されている場所で課税されていないという問題は理解する。そのためには分割基準の見直しをすべき、地方消費税のように地方の取り分を分割すればよいのではないか。

暫定措置なら理解するけど、恒久措置であるのが違和感がある。

車体課税のあり方、保有から利用への転換について。わたし個人は走行に対する税という道路インフラ、道路の利用という観点で考えるべきだ。徴収の転換はいかがか。

役人ホソダさん:APA(事前確認制度)拡張は行わないという認識でいる(ちょっと聞き取りにくくどういう意味なのか分からない)。立証責任を変えるわけではない。無形固定資産は課税当局が調べるのは難しいので納税者に算定の数値的なものをいただいて税務調査しやすく、という改正です

役人イケダさん:インターネット販売やフランチャイズの問題、課税権があるから分割基準の改訂だけでは難しいのではないか。時代の流れに合わせて今後も変えていくのは当然と考えている

役人:車体課税、与党税制改正大綱では中長期的な視点で検討する

(おのでら:佐藤さんイイね!移転価格税制のAPAへの違和感についての質問にセンスを感じる。私は善意に理解してたけど。)

(おのでら:特別地方法人税について、具体的に分割基準の見直しをしたらどうかという具体的な提案がイイ。)

(おのでら:車体課税について、走行に関する税がいいという意見はユニークだけど、どうやって算定するのかという意見を聞きたかった)

★大田(オキナ?)委員(女性)

適用期限を延長する場合には効果を示すべきだ。効果の検証もなくズルズル適用延長はやめるべき。

中小特例税率15%は緊急避難的な税制なのであるから、今も続いているのはおかしい。

前の危機の税制は止めないと、急減速の際に次の危機の際に打つ手がなくなるので、前の危機の際の緊急避難的税制はやめるべき。

(おのでら:効果の検証次第で適用が打ち切りになったりすると現場が混乱することもあるし、効果が出るまでに時間がかかるものなどもあるので指標だけで判断しないでいただきたい。政治ではなく税制ですから。)

★赤井委員

消費税増税のためには他を減税すればいいという訳ではない。税制中立を目指すべきだ。

贈与税の非課税措置は長期にわたるので変えるのは大変だが、見直しで更にという税制の効果を見るべきだ。税制の目的が想定通りになっているのかも成果の検証をすべきだ。

(おのでら:消費税増税して他を減税するのは、確かにおかしい。ナイス意見!税制の目的と成果の検証、という理屈は分かるけど、会社経営と国家運営とは違うのでは)

★神津委員(日税連会長)

2点ある。

個人所得課税について。我々税理士の意見を取り入れて平成29年の税制改正をありがとう。H29,H30と税制改正したが、H31はなかった。道半ばだと思うので基礎控除も含めた人的所得控除について引き続き取り組んでほしい。

(おのでら:変な基礎控除をどうにかしようと言ってよ!税理士会のせいでしょ!)

あるべき改革の提言を行うのでテーマとして取り上げてほしい。

資産課税について。事業承継、個人事業主バージョンでも今後取り上げられるであろう相続時精算課税制度。

相続時精算課税の使い勝手を良くしてほしい。リスクが多すぎるので緩和すべきだ。例えば、贈与時の価額で算定するので、その後資産価値が災害などで下落すると不利になるリスクがある。不動産取得税も相続と相続時精算課税(贈与だから当たり前なのであるが)とでは負担が違うから考えて欲しい。

手続きや管理の煩雑さ、一度決めたら暦年課税に戻せないことなど

相続税の基礎控除の引き上げ、税率控除の緩和を検討すべきだ。

(おのでら:相続時精算課税制度は贈与税の論点であるから、リスクが多すぎるというのは偏った意見だよ。管理の運用についてはグットなご意見ね。暦年課税と好きに選べるようにしたいのかしら?神津会長の意見は、金持ち寄りの意見です。税理士が金持ちの味方と思われちゃうよ!)

中小企業について優遇しすぎるという意見があった、ごもっともと思う部分もあるが、優遇してきたから今の発展があるのであるから、中小企業援助の施策は緩めるべきではない。

(おのでら:このアウェイの中、頑張った!)

★田中委員

中小企業の特性に合わせた税制を議論すべきだ。何と何を比べて良いのかズルイのかはっきりすべきだ。保護かどうかは比べないと分からない。

若返りによる経営改善、黒字廃業ストップにもなる。中小企業活性化につながっている事業承継税制。1800件ほどの申請も出ている。必要な施策である。

個人事業主の事業承継税制について。個人事業主は裾野が広い。乳牛、果汁、町医者の施設など、地方創生にも寄与しているものがある。

生産性革命も大事、しかし生産性革命だけでは解決できないこともある。保護ではなく活性化する税制がよいのでは。

2番目に、中小企業の法人税15%は社会保険料の負担が重いでそちらも合わせて検討すべきだ。会社の方が個人事業主より税率が高い。

地方税について、特別法人地方税。応益性のある地方税から偏在是正というのが(違和感がある)、一人当たりいくら割り当てるべきというデータであるが、もっと地方税の在り方の根本を考えるのはどうか

(おのでら:田中委員ナイス!ほんと、そうよね~。感情論で中小企業恵まれすぎって言われている気がするもんね。個人事業主の件も具体的に挙げてくれたので分かりやすい。中小企業は個人事業主に毛が生えたようなもんだったりするので、経営の脆弱性、地方を支えている小さい経営者への配慮、税と社会保険という論点にも言及している意見に拍手~♪)

★梅澤委員 2回目

税制の簡素化を議論すべきだ。ちゃんと着地できるようにしないとマイナンバーカードみたいになってしまうのではないか。(よく聞き取れない)

中里会長:電子化、簡素化について議論している。納税者の利便性を検討している。

2、海外調査について。

https://www.cao.go.jp/zei-cho/content/30zen21kai3.pdf

老後の資産形成について海外調査したいと思う。

第19回の総会で議論した。社会保険に詳しいモリト先生にも来てもらった。

前回20回の総会で岡村委員から海外の制度から勉強しようと提案があった。国際比較は大事と思います。

北米・欧州へ4月~5月に海外視察に行こう。実際の運用状況も含めて検討に行こう。

老老相続の現状、資産移転の時期による中立も大事。相続贈与についても海外調査できればいい、と思う。

皆さん意見は?

★ドイ委員

TEE型 EET型 について検討することが大事。並べて議論すべきだ。すみわけを学ぶべき。金融機関が国民に対して資産形成をアピールしているかも調べたい。IRA型も興味深い。カナダの共通枠なども興味深い。どのくらい活用されているのかという実態、生まれた背景。

金融資産を持っている人ばかり優遇されないために垂直的公平という観点からも調べたい

★田近委員

今、60歳で基礎年金が約70万円、厚生年金含めて180万円が年間の単身の公的年金。年金だけで老後生活は無理。

国民の老後生活の提案が出来るといい。イデコは事業主は68000円、サラリーマンで企業年金があると20000円ほど。話にならない。

(おのでら:年間180万円で生活できないとは・・・。収入が安定しない個人事業主と企業年金があるサラリーマンと金額比較してどうするんですか・・・日々の生活費で老後資金を積み立てる余裕なんてない庶民の生活が、まるっきり分かっていないね)

★サトウ委員

運用について、みんなイデコではなくて安全の金融資産を持って終わりになってしまいそう。リスクマネーに緩く誘導したらどうか。

(おのでら:リスクマネーに誘導はありえないと思いますが)

中小企業の新陳代謝について議論があったが、老後の年金が国民年金しかなくて個人事業主やフリーランスが安心できない。

(おのでら:老後の年金どころか日々の生活費が足りなくてフリーランスは安心できないんですよ)

老後の資産形成に対する施策が大事。

相続贈与税は大事だが、格差が問題になっている。富裕層に対する正しい所得捕捉資産補足していくことが大事、それがないと公平性が保てない(的なこと)

海外から学ぶべきだ

(おのでら:サトウ委員、それは貴族の意見です。議論が的外れ。余裕のある層ばかりではない。子育て中はお金が溜まらない傾向になるのに)

★赤井委員

中立が大事。フリーランスや働き方による老後の資産形成が出来るということを学ぶべきだ。

資産移転の時期の公平性、所得再分配の観点も大事。海外から学ぶべきだ

★岡村委員

基本的には所得税の話。所得があれば課税するのが所得税担税力を表すのは所得税が最もよく表す。

給与を取得時、事業収入があった時に課税するのが所得税。貯蓄すれば所得控除などするのはおかしくなる。老後で取り崩すときに課税するのかおかしいのではないか。

(おのでら:正論ですね)

EET型が人気であるが、わたしはTTTがよいのでは。Tが好き。委員でよく議論したい。

EとTのバランスが大事。社会保障制度との連携も大事だと思う。イギリスやカナダの非課税枠・拠出枠も興味深い。給付と非課税枠との連携も興味深い。

★ヌマオ委員(女性)

欠席しててごめん。

老後の生活形成について。コミュニティでセーフネット、地域で資産を作っている場所もあるので検討して欲しい。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。