議論のアリバイ質疑応答のすゝめ@日税連

2019.7.25 日税連の定期総会で思うこと。議事録とかって意味じゃなくて、どういった議論が行われたのかということを知りたいな~って。税理士制度部みたいに。

誰かが思い通りに決めているみたいに見えると、つまんない。だから、議論しましたアリバイは必要なのでは。

1、税理士法改正の議論

平成26年の税理士法改正から5年がたちましたので、次なる税理士制度について考えましょう、のコーナーが始まっています!

令和元年(2019年)11月には、「あなたの思う税理士制度ってどうなのアンケート」の提出期限がありますので、税理士さんは一読して考えとこ。

さて、その税理士制度部というエライ税理士さん達がまとめた資料には、だいたいの方向性を提示してくれまして。

「文句は言ってよい」というアンケートです。まぁ、ほぼ決まりなんだろうな。そんなにおかしいものはない。(けど言いたいことはたくさんある)

私は、税理士制度部の「素晴らしいなぁ」と思うのは、「これこれの議論は検討したけど落選したor宿題として今回はスルー」という項目を列挙していること。

これ、いいなって思うの!

末端の税理士たちが、文句を言っている。これが大事だと思うんだ。波紋を投じた功績は大きい!

2、議論してくれれば気が済む

人により、考え方はそれぞれであるが。

わたしはね!自分の意見を通したいってことはそんなにないわけ!声がでっかいからそう思われているみたいだけども、
考えて欲しいってだけ!

その、議論の末の結論は、ムカつきつつも受け入れるしかないことはわたしのトリアタマでも分かる訳よ。

けど、なぜ議論されなかったのか、課題点はなんだったのかが分からないまま結論だけ渡されると、人は考えなくなっていく。

・所詮は感情論

私は、市民シンポで失敗をした。意見を募って、結論だけ投げた。私は該当者の意見も結論に反映したつもりだったけど、本人はそうは思わなかった。私が、悪かったのだ。ちゃんと結論の過程を説明しなかったから。

その後、私は反省して詳細な説明をしたけれども、本人は既に聞く耳を持たなかった。その人は私に対して怒り、私とのコンタクトを拒絶し、チームを抜けた。チームを抜けることにあたり、執行部は私とその人との接触を拒否した。

執行部からの決定でよく分かった。こじれたら議論など無駄だ。そこにあるのは感情でしかない。

多数決はセカンドチョイスであり、建設的な議論によりよりよい組織がつくられていく、など単なる信仰に過ぎないんだ。

こんな風に、失望することも多いんだけども、まだ期待が残っている。

3、黙殺は拒絶

逆に言えば、拒絶したければ簡単で、黙殺すればいい。

うんうんと聞くだけで何もリアクションしない人とは、もう話をしたくないじゃない。未来がないよ。

感情に配慮して建設的な議論をするのって回り道すぎる。感情と議論は切り離せないのだろうか。

4、現場の意見は黙殺されたのか否か

一般的に定期総会では、「こういう意見もあったが議論の末、却下した」というと「なんでだ!理由を言え!」という質問が出ることは必須なので、時間がかかるからスルーしたくなるのが実際のところなんだろう。

税理士会などの執行部は、ボランティアだから、あんまり沢山言ってもね・・・。

けどね!

日税連は違うんですよ。日税連は、意思表示や質問をしていい人は15人しかいないのです。

決定したことを形式的にOKするだけの定期総会なんだって。

日税連の定期総会では、その性質上、予想外の質問が出ない。だから、「事業計画のこの部分では、意見が割れたよ。我が単位会では発言したからね!」というアリバイ作りのためにも、「予定調和の質問・発言」はする方が盛り上がるのでは?

「本会会長、オレらの代表として、よくぞ言ってくれた!引き続き、現場で色々と考えるぜ!」みたいな流れになりませんかね?

例えばこんな質疑応答がいいな~。

例:租税教育は税理士の仕事でしょうか。疑問です

答:議論しましたが、これこれといった観点から税理士の仕事であると結論付けました。租税教育を行います。

例:税理士のマイナポータル利用について、反対します(わたしは反対しませんが)

答:これこれこういった利便があり、要望意見・賛成意見が多いので、マイナポ利用の方向で進めます。

例:税理士会は学生の獲得に必死ですがビジョンが見えません。予算の無駄遣いです

答:・・・・・

など。

結論は思い通りにならなくてもしょうがない。けど、エライ人達が勝手に決めるのはつまんない。

日税連に本会の意見を持参してくれて、議論してくれるかも、という希望は持ちたいんだよ。「あ、そういう視点があったのね」と知りたいじゃん。

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なぜそんなに税理士さんに対して希望を持つのかというと、去年、日税政連でエライ先生が、私の疑問を持って行って発言してくれたからです。

(関連過去記事)日税政連。一人の意見を届けるリレー。組織とは何か → https://mina-office.com/2018/10/08/seiji-renmei2018/

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。