読売新聞 府中工場見学

29.4.12 京王線中河原駅 徒歩10分ほど、読売新聞 府中工場見学へ行ってきた。無料でお土産までくれるという大盤振る舞い。記念の新聞目当てとはいえ、しっかり新聞工場の楽しさをレポート!


るるぶ南武線に載っていたので初めて知ったの。

 

本屋さんで絶賛発売中の「るるぶ南武線」。そろそろ売り切れちゃうかもよ。

多摩川沿い読売新聞府中工場は、2名以上で事前申し込み。学校や団体さんが優先だけど空いていれば個人でも受け付けてもらえるよ。翌日の朝刊の地方欄に、「小野寺美奈 税理士事務所 見学」と記載された!

29.4.13の朝刊 地方面

 

なんで新聞工場かって、事務所名入りの記念新聞がもらえるからだったんだけど。ちゃっかり、新聞を持って写真を撮ってもらったけど、アレは読売新聞ではなく「税のしるべ」です!

面白かったよ、新聞工場。私は、新聞配達所の担当をやっていたので、なおさら面白かった。新聞配達所の税務って複雑で大変だよね。経営も超大変。

さて、工場見学の始まり始まり。

最初に記念撮影をしてくれた。

その後、大きい勉強室で15分ほどの読売新聞のビデオを見るよ。

本社が作成したCADで作られた映画みたいなスタイリッシュでカッコイイ工場の案内。バイオハザードみたいよ。ラピュタのロボット兵(飛行兵。ラピュタ王を守るあの兵隊)が出てきそうなイメージの機械がたくさんあって機械萌え~♪。

続いて府中工場で働く方々の広報。なかなか素朴で、本社と工場がかける予算の違いが・・・読売新聞工場は、本社から分社化されているよ。

新聞を印刷する刷版

新聞を作るモトの板を触らせてもらう。データは本社からメールで届くんだって。それを、工場でアルミ板に原版を作るんだって。ここが広報のオジサンのこだわりポイントだったみたいで、結構時間をとって説明してくれる。温度差ある。わ、わかりません。

このアルミ板は、すぐにリサイクルして窓枠でおなじみのサッシに生まれ変わるんだって。翌日に間違えて使わないように、大至急粗末に曲げてからリサイクルのケースへ入れる。

印刷は、ボールペンで消しゴムになんか書いて、紙にペトッと捺すイメージらしい。

パラシュートで新聞を投下

昔は東北まで東京から新聞紙を汽車で運んでいたらしく、雪で新聞が届けられない時には販売所にパラシュートで新聞を届けていたみたい。これ見た時、パラシュート部隊しか思い浮かばなかったけど、そんな苦労もあったのねぇ。

「関係者以外立ち入り禁止」の扉の中へ、工場内の見学開始!

夕刊の印刷時間に合わせて、工場見学をさせてくれる。

見学時間は、時間が指定されているのはこのためだったんだね。

時間が勝負!テキパキ

まずは新聞の出来立てのものを見学。ドルルルルルッと大きな音だけど、工事現場ほどではないね。「耳栓必須」とはあるけど、そこまでではない。専門員さんが印刷の出来具合を調査してるよ。府中工場には、専門員専用のお部屋があるので、耳栓をしなくても働けるんだって。ここも、広報のおじさんが誇っていた。

出来立てホヤホヤの新聞を、専門員さんが抜き取り調査して色の具合や誤植などを確認していた。この工程は、ずっと手作業なんだって。広報のおじさんが「ほら、色が違うでしょう」と2種類の新聞をくれた、一緒に見えるんだけど・・・。29.4.12の夕刊はアイススケートの真央ちゃんの引退が一面だったよ。

頭上のベルトから新聞がドサリと落ちてくる

序盤に印刷すると、インクの寝起きで色が悪いから、しばらくアイドリング印刷してOKになってからお客さんの手元に届く状態にするんだって。テスト印刷に該当する新聞は、すべてリサイクル。工場では、最大限リサイクルをして地球にやさしい!大事なことだよね。ということで、しっかり私もPR!

 

次に、販売所へ送る新聞をロットごとに自動で括っている機械を見学。ベルトコンベアーだね。懐かしい、小学校の頃、中村屋パン工場見学を思い出した!パン工場ではパンがいっぱいベルトコンベアーに載っていて帰りにパンくれたんだ。

パンの香りはないけど、新聞のいい匂いがしたよ。インク出来立てのいい匂いがした。

結構お高いらしい。

販売所へ送る新聞の束は、1ロットごとにしているのかと思いきや、販売所ごとの数字を機械でカウントして括ってるんだって。販売所が購入するんだからそりゃそうだよね。版ごとに括る紐の色を変えて、記事に修正が出たときは、色で判別したりできるようにしているんだって。情報は生き物だからね。トラックを戻せないから、高速を降りたところで待ち構えたこともあるらしい。ただ、ほとんどの場合は差し替えるほどではないんじゃない。知らないけど。

ここで、見たかったアレ。そう、「火曜サスペンス」や「松本清張サスペンス」でおなじみの、新聞を刷っているシーンに殺人事件の記事をかぶせるアレ!写真撮ってきたよ!

火サスでおなじみのアレ!

お、思ってたのと違う・・・遠すぎて迫力が出ないぜ。

次に、でっかいエレベーターに乗って、階層を移動。こういうでっかいエレベーターは築地にもあったよ。ターレットも載れるように、大きいやつね。重さ4.5tまで乗るよ。

工場の入り口は、ゴムののれんをくぐっていく。なんでのれんがゴムなんですか、ワハハ変なの、と言ったところ、「風が入らないように、工場ではこれがスタンダードです」と教えてもらった。・・・・・。

更に深部へ入ると、無人(私が見えてないだけ)のだだっ広い敷地に1台1000万円の紙運びマシーン数台が黙々と動いている。ガンダムとかボトムズとかに出てきそう。

無人搬送台車 AGV MARKⅡ

おお!これだよ!これこそ工場だよ!

巻き取り紙の使用後をお片付け中

同行者に「なんで動画撮ってないの?静止画だったら意味ないでしょ」と冷静なツッコミをいただき・・・いや、すごいんだよこの子。赤いコーンを置くと、止まるの。文句も言わずに銀のレールの上だけが自分の生きる道、と働く。けなげ~。

巨大な紙巻き取り機は、1台いくらなんですかと聞いたところ、数億円くらいですかねーとあっさり。既に稼働が見込めない機械もあるけど、撤去費用を考えて置物になっている。有姿除却できないね、動けそうだから。

巻き取り紙 自動交換中

紙の切れ間には、紙が自動で次の紙にバトンタッチし、継ぎ目の紙面はきちんと除外されるようになっているんだって。

大きさはこんな感じ。でかい!見開きを2枚分の大きさのもの。

 

特に騒音もなく、無機質な音が続き、そこに人の息吹はなく、これこそ工場って感じでイイネ!(実際に人はいるんだけど)何時間でも見ていたい。

昔は人力で巻き取り紙を移動・交換していたので、みんな腰痛になってしまったんだって。

ドラム缶に入ったインクを見学し、従業員福祉施設のジムを見学、一番の人気スポットの「ドルルルル室を見下ろせる窓」を見る。ここが一番人気なのは、下の階で他のクラスの子と手を振りあえるかららしい。なにそれほっこり。

 

これぞ「工場」!温度管理もバッチリ

工場では、朝刊47万部、夕刊17万部を刷っている。新聞は、毎年売上げは減っていて経営は苦しいよね。新聞の作成にもこれだけの工程が必要なんだね。随分と設備投資しているよね。考えたこと、なかったなぁ。

売上げが下がると、1枚当たりの原価が上がってしまうんだよね。今後も上がることはないと言われる新聞だけど、見直されるときは来るんだろうか?これやれば新聞業界、潤いまっせという秘策はどこかにきっとある。新聞販売所を担当した時、色々考えた。まだひらめかない。

帰りには、明治時代の新聞と、今日印刷ホヤホヤを見せてくれた紙面、猫ピッチャーのメモとシールをもらい、「弁護士さんなんですね」「いや、弁護士じゃなくて税理士です」「(聞いてない)ではぜひ、こちらどうぞ!」とおまけでもらった冊子をお土産にいただく。

帰り道。青空の下に多摩川土手の対岸の桜と緑が仲良く交差して、ジョギングしてるおじさんがスィーッと横切って行き、私の前の小学生同士がピカピカのランドセルをガタゴト鳴りながら帰宅中。

私もピカピカの一年生。

さくらがふんわりと舞う。

 

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。

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